30日の米国市場ダイジェスト：ダウは164ドル高、ドイツ銀行への懸念後退で

*08:19JST 30日の米国市場ダイジェスト：ダウは164ドル高、ドイツ銀行への懸念後退で

■NY株式：ダウは164ドル高、ドイツ銀行への懸念後退で

NYダウ　　　　　　　ナスダック
終値　：18308.15　　終値　：5312.00
前日比：+164.70 　　 前日比：+42.85
始値　：18181.80　　始値　：5288.87
高値　：18369.62　　高値　：5325.88
安値　：18181.80　　安値　：5277.88

30日の米国株式相場は上昇。ダウ平均は164.70ドル高の18308.15、ナスダックは42.85ポイント高の5312.00で取引を終了した。原油相場の上昇に加えて、ドイツ銀行の財務不安を嫌気した売りが一服し金融株を中心に買い戻しが広がった。その後、ドイツ銀行が当初の金額を大幅に下回る54億ドルで米司法省と合意間近との報道を好感し上げ幅を拡大、終日堅調推移となった。ダウは200ドルを超す上昇となった。セクター別では、銀行や家庭用品・パーソナル用品が上昇する一方で公益事業や不動産が下落した。

ドイツ銀行株の上昇を受けて、JPモルガン(JPM)やゴールドマンサックス(GS)などの金融各社が堅調推移。会員制卸売のコストコ・ホールセール(COST)は決算内容が好感され、上昇。半導体のクアルコム(QCOM)はNXPセミコンダクターズ(NXPI)の買収観測を受けた、みずほ証券による投資判断引き上げで堅調推移。ネット小売りのアマゾン(AMZN)は一部アナリストによる買い推奨を受けて上昇し、最高値を更新した。

クラウドベースの顧客管理ソフトなどのセールス・フォース(CRM)は、欧州連合（EU）に対し、ソフトウェアのマイクロソフト(MSFT)によるビジネス向けSNSのリンクトイン(LNKD)の買収は反競争的だとして買収への反対を要請していることが明らかとなった。

Horiko Capital Management LLC

■NY為替：ドイツ銀に絡んだ欧州金融不安が後退、ユーロ安値から反発

30日のニューヨーク外為市場でドル・円は、101円12銭から101円45銭まで上昇し101円32銭で引けた。欧州金融不安を受けたリスク回避の円買いが後退した。ドイツ銀行は、米司法省（DOJ）と、住宅ローン担保証券（MBS）の不正販売問題に絡み当初予想されていた規模を大幅に下回る金額で和解が近いとの一部報道を受けて株価が過去最安値から反発したことが安心感につながった。

ユーロ・ドルは、1.1153ドルから1.1251ドルまで上昇し1.1242ドルで引けた。欧州金融不安が後退。ユーロ・円は、112円93銭から114円00銭まで上昇した。ポンド・ドルは、1.2946ドルから1.3023ドルへ上昇した。ドル・スイスは、0.9751フランから0.9688フランへ下落した。

■NY原油：3日続伸で48.24ドル、引続き減産合意を材料に

NY原油は3日続伸（NYMEX原油11月限終値：48.24↑0.41）。高値は3時27分の48.30ドル、安値は22時54分の47.73ドル。石油輸出機構（OPEC）による非公式会合での減産合意を材料視した買いが続いた。為替市場で、ドルが主要通貨に対して弱含んだことも影響。米石油サービス会社ベーカー・ヒューズが午後に発表した米原油生産の掘削設備（リグ）の稼動数は増加したが、前日比プラス圏での推移が続いた。

日足チャートでは、100日移動平均線を上抜いている。6月9日の年初来高値51.67ドルを起点とした上値抵抗ラインも突破。50ドル台回復を意識した展開となっている。

■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比（騰落率）

バンクオブアメリカ（BAC） 　15.65ドル　+0.49ドル（+3.23％）
モルガン・スタンレー（MS）　32.06ドル　+1.02ドル（+3.29％）
ゴールドマン・サックス（GS）161.27ドル　+2.32ドル（+1.46％）
インテル（INTC）　　　　　　37.75ドル　+0.43ドル（+1.15％）
アップル（AAPL）　　　　　　113.05ドル　+0.87ドル（+0.78％）
アルファベット（GOOG）　　　804.06ドル　+1.42ドル（+0.18％）
フェイスブック（FB）　　　　128.27ドル　+0.18ドル（+0.14％）
キャタピラー（CAT） 　　　　88.77ドル　+1.30ドル（+1.49％）
アルコア（AA）　　　　　　　10.14ドル　+0.18ドル（+1.81％）
ウォルマート（WMT） 　　　　72.12ドル　+1.39ドル（+1.97％）
スプリント（S） 　　　　　　6.63ドル　-0.03ドル（-0.45％）《NO》