C&GSYS Research Memo(8):次の収益源としてAM-CAM事業に要注目

2016年9月28日 17:50

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記事提供元:フィスコ


*17:50JST C&GSYS Research Memo(8):次の収益源としてAM-CAM事業に要注目
■中長期事業方針

c)次代収益源として新規事業の育成:AM-CAMの展開
第3の基本戦略としてのC&Gシステムズ<6633>が進めているのが、CAD/CAM事業、金型製造事業に続く「次の収益源」となる新規事業の育成だが、現在最も期待されているのがAM-CAM※事業だ。

※AM-CAM:AMとは「Additive Manufacturing(積層造形法)」の略で、いわゆる3Dプリンタなどの「付加加工」を実現するためのCAMのことをAM-CAMと言う。一般的に製品(部品)の加工法では、3Dプリンタなどによる「付加加工」に加えて、マシニングセンター等などによる「除去加工」、金型などによる「成型加工」がある。

同社では現在、CAD/CAM事業で培ってきた開発技術を生かした3Dプリンタ向けの「ソリューション開発・研究」にも注力している。金型用CAD/CAMメーカーとして長年培ってきた各種プログラムや事業ノウハウを3Dプリンタや関連ソリューションに生かすものである。

今回、同社と某工作機械メーカーとの共同研究により、同時5軸制御による積層造形と切削加工を同一のマシン上で行うテスト機が開発された。

これにより、自由曲面や、今までは加工が難しかった中空形状など複雑な形状の積層造形が可能になり、製作時間の短縮化、サポート材※が不要になることによる材料費の大幅削減および小ロット部品の容易な製造等が実現する。まだテスト段階であり、本格的な実用化までには時間を要するだろうが、同社にとっての「次世代収益源」の柱の1つとして今後のAM-CAMの展開は大いに注目に値する。なおこの製品(AM-CAMを搭載した工作機械)は、2016年11月に開催されるJIMTOFで展示される予定だ。

※積層加工においては中空になる部分に目的物とは別の材料を積層し、目的物を支えながら材料を積層していく。サポート材は積層終了後、製作者が手で剥がしたり水に溶かしたりすることで除去する必要がある。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 寺島 昇)《HN》

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