JASRACによる放送事業者との包括契約問題、私的独占とした排除措置命令が確定

2016年9月16日 12:33

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、 公正取引委員会が2009年に出した排除措置命令についてJASRACが取り消しを求めていた問題で、JASRACが請求を取り下げ命令が確定した(NHK)。

 2009年、公正取引委員会がJASRACに対し、放送事業者との包括契約は私的独占を行っているとして独占禁止法違反で排除措置命令を出していたが(過去記事)、これに対しJASRAC側は排除措置命令の取り消しを求め審判請求を申し立て、その結果2012年に排除措置命令は取り消された。しかし2013年、排除措置命令の取り消しは無効とする判決が東京高裁から下されており(過去記事、JASRAC側はこれに対する上告を行っていた。なお、2015年には最高裁が最高裁、JASRACと放送事業者との包括契約は他業者の参入を排除しているとの判断を下している。

 請求を取り下げたことについてJASRACは「状況の変化を考慮した結果、命令の取り消しを求めて争い続けるのではなく、請求を取り下げて本来業務に全力を尽くすことが有益と判断した」と説明している。

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