NY株式:ダウは53ドル安、来週の雇用統計を控え株価調整の動き

2016年8月27日 08:20

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記事提供元:フィスコ


*08:20JST NY株式:ダウは53ドル安、来週の雇用統計を控え株価調整の動き
26日の米国株式相場はまちまち。ダウ平均は53.01ドル安の18395.40、ナスダックは6.71ポイント高の5218.92で取引を終了した。株価続落を受けた買い戻しから買いが先行。金融・経済シンポジウムのイエレンFRB議長の講演では米経済への自信や、景気後退局面でも金融当局に十分な準備があることを示したことが好感されたものの、フィッシャーFRB副議長が9月を含む年内2回の利上げを支持したほか、8月雇用統計が利上げへの判断材料になると強調したことから急速に上げ幅を縮小し、その後は小動きとなった。セクター別では、銀行や半導体・半導体製造装置が上昇する一方で公益事業や電気通信サービスが下落した。

ビッグデータ関連ソフトウェアのスプランク(SPLK)は、一部アナリストによる投資判断引き下げを受け、大幅下落。健康食品のハーバライフ(HLF)は、筆頭株主である著名投資家のカール・アイカーン氏が持ち株の売却先を模索していることが報じられ、軟調推移。医療機器のセント・ジュード・メディカル(STJ)は著名空売り投資家カーソン・ブロック氏率いる調査会社が空売りを仕掛けていることが明らかとなり、売りが広がったものの、引けにかけて買い戻された。一方で、連銀高官の発言による利上げ観測の高まりを受け、JPモルガン(JPM)やゴールドマンサックス(GS)などの金融各社が買われた。

FF金利の先物取引から算出される利上げ確率は9月まで42%、11月まで46%、12月まで63%、16年2月まで65%(26日時点)と年内利上げの可能性が高まっており、9月2日に発表される8月雇用統計、来週以降の金融市場の動向次第では、9月利上げが受け入れられる展開となるだろう。

Horiko Capital Management LLC《TM》

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