国民生活センター、水素発生のパック型入浴剤でのやけど危険性に注意喚起

2016年7月23日 05:08

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湯から取り出した直後のパック型水素入浴剤(左)とサーモグラフィー画像(国民生活センター発表資料より)

湯から取り出した直後のパック型水素入浴剤(左)とサーモグラフィー画像(国民生活センター発表資料より)[写真拡大]

 国民生活センターは21日、水素を発生するパック型水素入浴剤でⅡ度のやけどを負う事故が発生したと注意換気をした。

 パック型水素入浴剤とは、発熱を伴うためパック型のものをケースにセットして使用するタイプの入浴剤。事故は、女児がパック型入浴剤を浴槽の湯に落とし慌てて手ですくい上げたところ、やけどを負ったというもの。その他にも、同様の入浴剤を使用したら湯が高温になり、やけどをしたなどの例が最近5年ほどのあいだに8件あったという。

 同センターでは、市販のパック型水素入浴剤の6銘柄について温度などを調べた。その結果、全ての銘柄で湯につけるとすぐに入浴剤の表面が90℃程度の高温になり、その状態が長いもので約3分間持続した。ケース表面や周囲の湯の温度は高温にならなかったが、湯に入れてすぐ取り出すと入浴剤表面から高温の蒸気が発生し、入浴剤本体に直接触れなくてもやけどを負う危険性があった。また、全銘柄のケースで隙間から子どもの指が入るため、入浴剤本体に触れる危険性があった。水に触れて高温になる注意表示は、全銘柄の商品パッケージや取り扱い説明書に書かれていたが、入浴剤本体やケースには書かれていなかった。

 同センターは、水素を発生するパック型入浴剤を湯に入れたら直接入浴剤に触れないように、また湯に入れた直後に取り出すと高温の蒸気を発生するので、湯に入れた後はしばらく取り出さないようにとの注意喚起をしている。(記事:阪木朱玲・記事一覧を見る

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