ティーガイア Research Memo(5):自己資本比率、有利子負債比率は大きく改善

2016年5月30日 12:39

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記事提供元:フィスコ


*12:39JST ティーガイア Research Memo(5):自己資本比率、有利子負債比率は大きく改善
■財務状況と株主還元策

(1)財務状況

ティーガイア<3738>の2016年3月末の財務状況を見ると、総資産が前期末比4,150百万円減少の85,930百万円となった。流動資産では期末売上高の減少に伴い、売掛金が3,610百万円、商品が1,670百万円それぞれ減少し、一方で現預金が1,229百万円、未収入金が817百万円増加。また、固定資産ではのれんが1,191百万円減少した。

負債は前期末比で10,883百万円減少の49,911百万円となった。有利子負債が8,674百万円、買掛金が2,502百万円それぞれ減少。また、純資産は前期末比6,732百万円増加の36,018百万円となった。純利益の計上により利益剰余金が6,714百万円増加した。

主要経営指標で見ると、安全性を示す自己資本比率は2015年3月期の32.3%から41.7%に、有利子負債比率は111.8%から66.7%となり、財務体質の改善が進んだと言える。また、収益性についてはROEが29.3%と高水準を維持しており、また、営業利益率は同0.3ポイントアップの2.5%と上昇傾向が続いており、財務体質の改善と収益性の向上が着実に進んでいることが窺える。

なお、同社は2016年4月に第2位株主であった三菱商事の保有株130.4万株(発行済株式数の16.5%)について、自己株式の公開買付けを実施した。取得価額は1株979円で総額12,771百万円となる。取得資金は金融機関からの既存の借入枠を利用したため、一時的に有利子負債が増加する格好となるが、同社のキャッシュフローから見て問題の無い水準であり、今期の資本効率向上に寄与することが見込まれる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)《HN》

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