【業績でみる株価】国内外とも好調のコーセーは昨年8月上場高更新も視野

2016年5月9日 09:21

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

 コーセー<4922>(東1・100株)は4月28日に2016年3月期決算を発表。売上は2433億9000万円(前年比プラス17.1%)、営業利益346億3400万円(同プラス52.9%)、経常利益345億6600万円(同プラス37.7%)、純利益186億5500万円(同プラス54.7%)。売上は3期連続で最高額を更新。売上構成比が74%と高い化粧品が、17.9%と伸長している。最高益も前期を大きく上回った業績となった。1株益も211.37円から327.04円に上昇した。

 国内化粧品3位の、女性ではまず知っている大手メーカー。ソフティモや雪肌精などの有名ブランドを持ち、紫外線対策のサンカットはこれからとてもお世話になる商品。なお、このブランドの日焼け止めスプレーは4年連続売上1位。30周年を迎えた雪肌精や顧客層を拡大したエスプリークなどがこの決算では好調という発表があった。

 海外への展開にも積極的だ。北米やブラジルなどに販社をつくり、昨年には米国タルト社を買収している。中期経営計画では、世界に通用するブランドの育成と経営資産の構造的なパフォーマンス向上を掲げている。以前から展開していた中国では、今年1月に馳名(ちめい)商標の認定を受けた。知名度の高いブランドに対し認定され、複製・模倣から保護される商標だ。今回の決算で海外比率は17.7%となっている。

 5月6日終値は8740円。長期では2012年5月に上場安の1692円から2015年8月の上場高13670円まで上昇チャートを描いていた。約3年で8倍の上昇だ。その後は10000円を挟んでの展開が続いている。直近は相場の影響を受けて下げているが、下値は今年2月の7700円とみて10000円の戻りを期待してよさそうだ。国内外ともに順調で、売上17.1%の2ケタ増、営業利益は52.9%まで上げた実力。上場高更新を目指して中期狙いもおもしろい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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