難しくなった日本の円売り介入

2016年5月2日 18:21

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記事提供元:フィスコ


*18:21JST 難しくなった日本の円売り介入
 米財務省は4月29日、日本、中国、韓国、台湾、独の5カ国の経済動向と外国為替政策を注意深く監視すると発表した。米財務省が公表した外国為替報告書では、対米貿易と経常黒字について中国、日本、独、韓国は基準を上回っていることが指摘されている。

 該当する国や地域の経済動向と外国為替政策を注意深く監視することは、米議会で不公平な外国為替慣行への対処に関する条項を盛り込んだ法律が今年成立したことに伴う措置であるとみられている。

 麻生財務相は記者団に対して「必要に応じて対応する」と述べており、極めて投機的な動きに対処するために円売り介入を実行する可能性があることを示唆した。市場関係者の間では、「1ドル=105円程度で円売り介入が実施される可能性はなくなった」との見方が広がっているが、「米主要経済指標が改善すれば、投機的なドル売り・円買いは急速に縮小する」との声も聞かれている。《MK》

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