キリンHD、電気硝子、ホクシンなど/本日の注目個別銘柄

2016年5月2日 17:14

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記事提供元:フィスコ


<2503> キリンHD 1728.5 +137.0大幅反発。先週末に第1四半期の決算を発表、営業利益は254億円で前年同期比3.5%減、上半期は同18.9%減の見通しであり、想定以上に底堅い決算との見方になっているようだ。市場予想も2割程度の減益が見込まれていた。キリンビバの収益改善に加えて、構造改革効果も想定以上に表面化との見方に。今後もキリンビールの販売回復効果などが顕在化していくとみられ、業績上振れ期待は高まる方向に。

<5214> 電気硝子 487 -98大幅続落で年初来安値を一気に更新している。先週末に第1四半期の決算を発表、営業利益は52億円で前年同期比13%増益となったが、上半期は100億円から90億円に、通期では220億円から190億円に下方修正している。液晶用基板ガラスの出荷が想定を下回る見込みであること、建築・耐熱・医療用ガラスも低調な滑り出しとなったことなどが下方修正の背景。

<7897> ホクシン 132 +13急伸。先週末に決算を発表、前期営業利益は3.3億円で前期比2.1倍となり、今期は4.5億円で同36%増益の見通しとなっている。順調な業績回復の継続を評価する流れに。今期の四季報予想は3.4億円程度であった。また、前期末配当金を従来の2円から3円に引き上げるとも発表している。

<8316> 三井住友FG 3280.0 -133.0大幅続落。先週末は日銀決定会合の結果が現状維持となったことを嫌気、急速に売りが優勢となったが、本日は地合いの悪化を受けてさらなる下値模索の展開に。また、先週末には、16年3月期純利益は6000億円台半ばから後半の水準となり、前期比1割程度の減益になったもようとの観測報道が伝わっている。市場コンセンサスの7300億円程度を下回っていることもマイナス視へ。

<6988> 日東電工 6578 +542大幅反発。先週末に発表した決算では、前期営業利益は1024億円で前期比4%減益、今期は900億円で同12%減益の見通しになっている。今期の市場コンセンサス1040億円程度を大きく下回る格好になっているが、液晶市場の調整や円高の進行もあって、織り込み済みの範囲内とも受け止められる形のようだ。核酸医薬事業の展開期待も高いことで、目先の悪材料出尽し感が先行している。

<7752> リコー 956 -178急落。先週末に発表した決算内容が嫌気されている。前期営業利益は1023億円で前期比12%減益、従来予想の1160億円を下回った。今期は770億円で同25%の減益見通しに。市場予想はそれぞれ、1100億円、1000億円水準であった。今期は10円増配を計画しているものの、消耗品の売上も足元では伸び悩みなど、業績計画は保守的と捉えられないといった見方もあるようだ。

<9437> ドコモ 2723.5 +126.5反発。先週末に決算を発表、実績営業利益は7830億円で前期比22.5%増益、今期は9100億円で同16.2%増益の見通し。減価償却方法の変更などはあるものの、今期見通しは市場コンセンサスを400億円強上回っている。足元の好業績に加えて、今期の10円増配計画、上限1925億円の自社株買い実施計画など、積極的な株主還元策なども評価材料視されている。野村證券やSMBC日興証券などが目標株価を引き上げ。

<6981> 村田製 12835 -1960大幅反落。先週末に決算を発表している。今期営業利益は2400億円で同13%減益の見通しとしている。市場コンセンサス比で今期見通しは400億円強の下振れとなっている。アップルの減産や円高の進行の加えて、業績予想に保守的な傾向も強いことから、想定の範囲内とも受け止められるが、足元での急激な円高進行を受けて、一段のコンセンサス切り下がりが想定される格好になっているもよう。《FA》

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