両足だけで自動車運転が可能なフランツシステムがホンダ・フィットにも

2016年1月26日 14:33

印刷

記事提供元:エコノミックニュース

ホンダがフランツシステムの装着が可能な「フィット ハイブリッド」の発売を発表した。フランツシステムを提供しているのは、国内ではホンダのみ。

ホンダがフランツシステムの装着が可能な「フィット ハイブリッド」の発売を発表した。フランツシステムを提供しているのは、国内ではホンダのみ。[写真拡大]

 ホンダ<7267>が、フランツシステムの装着が可能な「フィット ハイブリッド」の発売を発表した。フランツシステムを提供しているのは、国内ではホンダのみ。利便性と快適をさらに向上させた同システムを人気車種に導入することで、さらなる普及が期待できる。発売は2016年3月中旬の予定だ。

 フランツシステムとは、両足だけで運転操作を行える補助装置のことで、両上肢が不自由でも自動車の運転が可能になる。1965年にドイツで開発されて以来、ヨーロッパで高い評価を得てきた歴史をもち、ホンダは81年に開発者であるフランツ氏から直々に技術指導を受け、独自の技術開発に取り組んできた。

 ステアリング操作は、左足側のステアリングペダルに装着された靴をはいて行う。自転車のペダルをこぐ要領で回すとハンドルが左、逆に回せば右に回る。このペダルを取り外すと、標準車両と同じようにハンドルを使っての運転も可能だ。

 右足側にはアクセル、ブレーキ、足用シフトペダルが配置されている。足用シフトペダルを左に回すとパーキング、右に回してつま先を踏むとリバース、右に回してかかと側を踏むとドライブ、かかと側だけを踏むとロー、右に回して保持するとニュートラルになる。

 また、右足だけで足用シフトペダルとブレーキの両方を操作ができない点もカバーしている。シフト操作を安心して行えるように、ブレーキロックレバーを押しながらブレーキペダルを踏むと、ブレーキがロックされ、さらにブレーキペダルだけを踏むと解除になる仕組みだ。足用のサイドブレーキは左ヒザなどでいっぱいに上げるとサイドブレーキがかかり、後ろに引くと解除できる。ウィンカーとワイパーもヒザなどで操作が可能だ。

 シートベルトはドアを閉めると自動的に着用できる自動装着式だ。これにより乗車後に複雑な動作を必要とせず、スムーズに運転に移れる。同システムは、身体の状態や使いやすさに応じて、取付け位置と仕様を変更できる。(編集担当:久保田雄城)

■関連記事
2016年の電子部品業界、「自動運転」「IoT」が鍵
2年連続大幅業績アップの富士重工業、2016年の目玉は「新型インプレッサ」
日産が目指す未来の自動運転を具現化した革新的コンセプトカーだが…
トヨタが開発した地図自動生成システムとは 20年頃に実用化し自動運転車両に適応
加速する自動車の電装化と、日系エレクトロニクス企業のしのぎ合い

※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。

関連記事