PSソリューションズ、農業用IoTソリューション「e-kakashi」 環境・生育情報を分析して農作業を効率化

2015年10月9日 12:55

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農業 IoT ソリューション「e-kakashi」のシステム概念図(PSソリューションズの発表資料より)

農業 IoT ソリューション「e-kakashi」のシステム概念図(PSソリューションズの発表資料より)[写真拡大]

 ソフトバンクグループのPSソリューションズは7日、可視化した農業データを活用して栽培手法や知見を共有する農業IoTソリューション「e-kakashi」(いいかかし)を、国内の営農支援を行う自治体・農業協同組合・企業などに向け14日に販売開始すると発表した。

 国内の農業現場では、高齢化による人材不足、地球規模の気候変動、農業分野の市場変化などにより、確実な技術継承、安定した生産・品質管理、産地ブランドを確立していくニーズが高まっていいる。

 同製品は、これまでの「勘と経験による栽培」から「データに基づく科学的農業」へのシフトを目指し、2008年より各地の自治体や農業協同組合、研究機関など、全国15箇所でフィールド実証を行い、現場の要望を取り入れ、より進化した本格的なソリューションとして開発を行なったという。

 ゲートウェイと呼ばれる親機と、センサーノードと呼ばれる子機を使う同製品は、「カンタン」「手軽」「面白い」をコンセプトに開発され、田畑などの圃場(ほじょう)にセンサーネットワークを張り巡らせることで環境情報や生育情報を収集し、営農支援向けに効果的に活用できる仕組みだ。

 また、圃場の温湿度や日射量、土壌内の温度や水分量、CO2などを計測できる各種センサーを搭載する子機からデータを収集し、通信モジュールを内蔵した親機を経由して、クラウド上で収集データを管理する。

 ユーザーは、PCやタブレット、スマートフォンなどから、栽培時に必要となる様々なデータを参照できるほか、収集データは栽培指導や農作業の品質管理・効率化に役立てることができるという。

 同製品の主な特長は、「スイッチひとつで動作するカンタン設計」、「栽培現場という過酷な環境下で、安定したセンサーネットワークを稼働させ続ける耐久性」、「ユーザー独自のソフトウェアやシステム連携を可能とする拡張機能を実装」など。

 提供価格(税抜)は、機器代金 + 月額利用料 モデルで、機器代金の最低価格が74万9,600円~、月額利用料として最低価格7,980円がかかる。(記事:町田光・記事一覧を見る

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