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スペースシャトル代替機の開発遅れは予算不足が原因? ロシア・ソユーズによる輸送単価の値上げも問題に
taraiok 曰く、 スペースシャトルの運用が終了して以来、NASAは米国の宇宙飛行士をISSに輸送する業務についてロシアに依存してきた。米国はこのような業務を行う輸送機を必要としているにも関わらず、議会はNASAに要求額よりも少ない予算しか与えていない。スペースシャトル計画の終了後、NASAはスペースシャトルの代替機をボーイングやSpaceX社に開発委託することを決めた。しかし、与えられている予算が少ないことから代替機開発は遅れているという(space.io9、Slate、Examiner.com、Slashdot)。
予算が少ない理由の一つは議会と政府の関係が悪いことだ。ブッシュ政権時代に立案されたNASAの月面探査計画をオバマ政権が議会に対する根回し無しに打ち切った。これが尾を引いて、議会との関係がこじれているとされている。
また、現在ISSへの輸送はロシアのソユーズに依存しているが、この輸送単価が年々高額化しており、NASAのISS関連の予算を圧迫している点も問題となっているようだ。2010年には一席あたり2500万ドルだったのに対し、2011年の後半には60万ドル分上乗せされた。さらに2017年の最新の契約では6席分で4億5800万ドルもの代金を要求されているという。
これに加えて、NASA自身が進めている深宇宙探査のための超大型ロケット「スペース・ローンチ・システム」の開発もかなりの予算が必要であるため、スペースシャトル代替機開発にはなかなか予算が回らないようだ。
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※この記事はスラドから提供を受けて配信しています。
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