【中国の視点】ギリシャ:預金封鎖に踏み切る可能性、高額預金に3割税徴収か

2015年7月8日 08:03

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記事提供元:フィスコ


*08:03JST 【中国の視点】ギリシャ:預金封鎖に踏み切る可能性、高額預金に3割税徴収か
ギリシャが預金封鎖に踏み切る可能性が高まっている。外電が同国の銀行関係者の話を引用して伝えたところによると、1口座あたりの預金額が8000ユーロ以上を対象に30%の税徴収が実施される可能性がある。これは2013年に金融危機を経験したキプロスの対応方法に類似しているという。

また、ギリシャが国際通貨基金(IMF)など債権者と交渉を再開しても銀行改革案が強いられるため、銀行自己資本金を拡大させるには預金税の徴収が不可欠だと指摘されている。一方、ギリシャ政府はこの報道を否定している。

ただ、中国の専門家は、ギリシャが欧州連合(EU)を離脱してもしなくても国内の資金枯渇が当面続くため、緊急措置として預金封鎖があり得るとの見方を示した。

ギリシャのEU離脱の確率について、大手機関投資家の予想平均では7割近くになっている。一部では、ギリシャが早ければ7月20日にもEUから離脱すると予測している。また、ギリシャの経済規模がEUに占める割合が2-3%にとどまり、離脱してもEU経済に与える打撃が限定的だと指摘されている。短期的にはユーロなどが不安定な展開を示す可能性があるものの、これまでEUの足かせになっているギリシャの離脱が長期的にはEUにとってむしろ好影響をもたらすとの見方も浮上している。《ZN》

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