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住友商事グループ、化粧品素材事業で世界主要市場をカバーへ
住友商事と住商ファーマインターナショナルは4月13日、協和発酵バイオの欧州子会社であるKyowa Hakko Europe GmbHから化粧品素材事業を譲り受け、欧州における化粧品素材ビジネスに本格参入すると発表した。欧州で医薬品などの販売を行う住友商事子会社のサミット・ファーマシューティカルズ・ヨーロッパ社を通じて、ヘアケア・スキンケア用の各種ビタミン、保湿剤などの化粧品素材の営業権を譲り受ける。
住友商事グループは2010年に、米国で事業展開する大手化粧品原料供給企業「Presperse LLC」(プレスパース)を完全子会社化した。プレスパースは、エスティローダー、ロレアル、エイボン、P&G、レブロン、ジョンソン・エンド・ジョンソンなどの大手化粧品メーカーを主要顧客としている。
プレスパースのような原料供給企業は「フォーミュレーター」と呼ばれている。従来、化粧品業界では、メーカーが自前で処方箋開発や製造を行っていた。しかし、メーカーは自社ブランドの広告宣伝活動に集中するようになり、処方箋開発業を担う業態が必要となった。その専業として登場したのが、フォーミュレーターだ。
フォーミュレーターは米国でも15社ほどに限られており、住友商事グループはプレスパース子会社化によって、化粧品原料供給の世界展開の足掛かりをつかんだ。
さらに住友商事グループは、13年にブラジルの大手化粧品原料・ペット用品販売会社COSMOTEC ESPECIALIDADES QUIMICAS LTDA.(「コスモテック」)に出資している。
今回、Kyowa Hakko Europe GmbHの化粧品素材事業を譲り受けることで、プレスパースやコスモテックとのシナジー効果を狙っている。
ヘアケア・スキンケアなどを含む化粧品市場は、世界全体で約4600億ドル(小売ベース)とされている。日米欧などの巨大市場が堅調に推移するだけではなく、ブラジル、東南アジア諸国をはじめとする新興国市場が拡大することで、今後も年率4~5%の高い成長が見込まれている。
住友商事グループは、欧州にも基盤を築くことによって、化粧品原料分野で世界主要市場をカバーできる体制を整えた。国際的な化粧品素材事業における同社グループの存在感が高まりそうだ。(編集担当:久保田雄城)
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※この記事はエコノミックニュースから提供を受けて配信しています。
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