NEC、豊島区から「群衆行動解析技術」を用いた総合防災システムを受注

2015年3月11日 15:48

印刷

東日本大震災直後の池袋駅西口帰宅困難者の様子 (NECの発表資料(豊島区提供)より)

東日本大震災直後の池袋駅西口帰宅困難者の様子 (NECの発表資料(豊島区提供)より)[写真拡大]

  • 群衆行動解析システムの画面サンプル(NECの発表資料より)

 NECは10日、東京都豊島区において、防災カメラで撮影された群衆映像から混雑状況の把握・異変検知を行う世界初という「群衆行動解析技術」を用いたシステムを含む「豊島区総合防災システム構築業務委託」を受注したと発表した。「群衆行動解析技術」を用いたシステムの導入は、豊島区が世界初であり、システムは5月に稼動し、6月に本格運用を予定しているという。

 「群衆行動解析技術」とは、異変につながる「群衆全体の動きの変化」を、個人を特定することなく解析するNEC独自の技術である。混雑度を高精度に推定し、異常混雑や滞留者の流れの異常などを、カメラ映像を用いて検知する。

 豊島区は、多くの来街者が集中する地域特性を持ち、災害時の対応や、平時も事故につながりやすい状況を早期に把握することを重視している。今回、区内に新設する51台の防災カメラのうち主要駅周辺や幹線道路のカメラ映像から、リアルタイムに異常を検知できるため、災害時の帰宅困難者への早期対応や、平時の混雑エリアでの事故防止に効果が期待できるとしている。

関連記事