ドコモ、災害時などスマホ同士で情報伝達可能な技術を開発

2015年3月11日 07:45

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新技術を活用した災害時の安否情報登録サービスのイメージ(写真:NTTドコモの発表資料より)

新技術を活用した災害時の安否情報登録サービスのイメージ(写真:NTTドコモの発表資料より)[写真拡大]

 ドコモは10日、Bluetooth Low Energy(以下、BLE)を用いて、災害時などの携帯電話ネットワークが機能しなくなった場合に、異なるOSのスマートフォン同士でも情報伝達を可能とする技術を開発したと発表した。

 新開発の技術を使用すると、スマートフォンに搭載されているBLEを使い、音声やパケット通信などの携帯電話ネットワークを介さず、近距離内のスマートフォン同士で情報を伝達できるようになる。

 従来、BLEなどを用いた近距離通信は、同じOSのスマートフォン同士で、主にデータ交換の手段として利用されてきたが、今回、異なるOS間をまたがって利用できる技術を開発し、より多くの端末間での情報伝達を可能とした。対応OSは、iOS7.1以上、Android 5.0以上。

 例えば、災害時に停電などで携帯電話ネットワークが使えない場合でも、自分の安否情報を近くのスマートフォンを経由し、携帯電話ネットワークがつながる場所のスマートフォンまで伝達して、災害用伝言板に登録できるようになる。

 同社は、今後、新技術のソフトウェア開発キットを公開していくとともに、新たな安否情報登録サービスについても実用化に向けて検討を進めていくという。なお、同技術について、14日から18日に仙台で開催される第3回国連防災世界会議の関連事業「防災産業展in仙台」においてワークショップでの講演、およびデモンストレーションが予定されている。ソフトウェア開発キットの公開は3月中の予定。(記事:阪木朱玲・記事一覧を見る

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