専業主婦の9割「いつかは働きたいが、条件に合う仕事がない」横浜市調査

2015年3月5日 13:06

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記事提供元:エコノミックニュース

 横浜市の調査で、現在働いていない子育て世代の女性のうち、9割が「いつかは働きたい」と考えていることが分かった。ただ、体力面や家庭との両立不安などから、多くが職探しへの不安を抱いている実態も浮かび上がった。

 調査は横浜市が昨年8月18日~9月1日、市内の満20歳以上49歳以下の女性3000人を対象に、調査票を送付。932人から回答があった。全体のうち「現在、収入を伴う仕事をしていない」人は244人。このうち以前、何らかの仕事をしていた人は95.5%と、在学中(4.5%)の人を除いて全員が、過去に就労経験があった。

 仕事をやめた時期は、「1人目(2人目)の妊娠・出産・育児」が46.8%と半数を占め、次いで「結婚」が27%となっている。両者を合わせると、7割以上の女性が「結婚・妊娠・出産・育児」によって退職していた。理由を3つまで答えてもらったところ、最多は「家事・育児・介護に専念したかったから」(51.9%)、次いで「仕事がきつく、続けるのが困難だったから」(22.3%)などとなっている。出産を機に、「仕事との両立は無理」と感じて家庭に入った女性が多いようだ。

 一方で、今後の就業意向を聞いたところ、「今すぐにではないが、いずれは仕事に就きたい」(51.6%)が最も多く、次に「現在抱えている不安や問題が解決されれば、仕事に就きたい」(31.1%)、「すぐにでも仕事に就きたい・求職中」(9.8%)の順だった。就業意向のある女性が約9割にのぼる一方、希望する働き方は「パート・ アルバイト」(50.9%)が半数を占め、「正規の社員・職員で短時間勤務」(15.9%)を大きく上回った。

 「現在抱えている不安や問題が解決されれば働きたい」と答えた女性たちが訴えた不安として、最多は「体力・健康」(47.4%)、次いで「希望する職種や仕事内容、処遇の会社が見つかるか」(42.1%)、「離職期間が長いこと」(36.8%)となっている。

 調査した横浜市は、就業意向のある人が約9割いる一方、「仕事と家庭生活との両立が困難なことや、短時間勤務などの希望に沿った働き方が難しいことなどが再就職の障害となっている」とコメント。行政が企業に対し、働きやすい仕組みづくりを促すことや、再就職のマッチング支援などが、一層求められている。(編集担当:北条かや)

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