「3人の親」の遺伝子を受け継ぐ体外受精新技術、英国で認可について審議中

2015年2月26日 17:04

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記事提供元:スラド

あるAnonymous Coward 曰く、ミトコンドリアの変異による病気「ミトコンドリア病」は、根本的な治療が難しい難病とされている。ミトコンドリアのDNAは母親から受け継がれるため、この病気は母親から遺伝することがあるのだが、これを防ぐために他人の受精卵を利用する新しい体外授精技術が開発されているという(朝日新聞)。

 手法としては、体外受精させた受精卵から核を取り出し、核を取り除いた別の女性の受精卵に先の核を移してDNAに異常のある女子の子宮に戻す、というもの。ミトコンドリアDNAは卵子の提供者から受け継ぐため、ミトコンドリア異常が伝わるのを予防できるのではと考えられている。

 しかし、この方法では3人の遺伝子が子に伝わるという、自然界では通常ありえない事態になる。また、受精卵に対する操作を行うことについての倫理的な批判もあることから、この技術を認可することについて議論になっている模様。

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