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筑波大、聴覚障害者の経済・健康格差の実態調査 女性で「配偶者なし」「喫煙」の割合が高いことを明らかに
筑波大学の田宮菜奈子教授・小林洋子大学院生らによる研究グループは、2007年の国民生活基礎調査を用いて、聴覚障害のある女性は「配偶者がいない」「喫煙している」「精神的健康状態が悪い」等の割合が高いことを明らかにした。
一般的に、聴覚障害のある人は、経済格差や健康格差があると言われている。2016年には「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」の施行が予定されているが、聴覚障害者の実態についてデータに基づく科学的な評価はできていない。
今回の研究では、2007年に厚生労働省が実施した国民生活基礎調査を、先進的な統計学的方法を用いて解析した。その結果、聴覚障害を持っている人は、「精神的な健康状態が悪い」「喫煙している」の割合が高いことが分かった。さらに、性別に分けて分析したところ、聴覚障害者の女性は「配偶者がいない」「喫煙している」の割合が有意に高いことが明らかになった。
研究グループは今回の結果を踏まえて、聴覚障害のある女性への支援や支援制度構築の展開が望まれるとしている。
なお、この内容は2月5日に「PLOS ONE」に掲載された。
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