車内で流すために「強化」されたエンジン音、どう思う?

2015年1月25日 17:43

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記事提供元:スラド

力強いエンジン音と自動車の性能を結び付けて考える人も多いが、燃料効率が向上した現代のエンジンは大幅に静音化している。そのため、自動車メーカーはさまざまな方法を用い、車内で聞こえるエンジン音を「強化」しているという(The Washington Postの記事本家/.)。

車内で聞こえるエンジン音を強化する方法としては、パイプを使用して音を車内に取り込むというものから、録音/合成されたエンジン音をスピーカーから流すといったものまで使われている。ポルシェ991が使用している「Sound Symposer」では、インテークマニホールドにパイプが取り付けられており、振動板を介して車内にエンジン音が取り込まれる。BMW M5の「Active Sound Design」やフォルクスワーゲンが一部の車種で使用する「Soundaktor」では、録音されたエンジン音をスロットルに同期させてスピーカーから出力する。ただし、BMW M5がカーステレオのスピーカーを利用しているのに対し、フォルクスワーゲンではエンジン付近に専用スピーカーを搭載する点が異なる。レクサスのハイブリッドモデルもフォルクスワーゲンと同様だが、ダッシュボードに音量調整用のダイヤルまで用意されているとのこと。一方、2015年モデルのフォード・マスタング(エコブーストエンジン搭載タイプ)が使用する「Active Noise Control」システムでは、耳障りなターボ音を打ち消しつつ、増幅したエンジン音をカーステレオのスピーカーから出力する仕組みになっているとのことだ。

このように加工したエンジン音を車内で流すことについて、実際のエンジン音でなければ無意味と考える人などもいる。知らずに楽しんでいた「いい音」が録音されたものだと気付いたら、がっかりするだろうか。皆さんはどう思われるだろう。 スラッシュドットのコメントを読む | テクノロジー | 交通

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