【黒澤善行の永田町ウォッチ】与野党攻防の行方に注視を

2015年1月24日 17:50

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記事提供元:さくらフィナンシャルニュース

【1月24日、さくらフィナンシャルニュース=東京】

 来週26日の通常国会召集を前に、国会日程などをめぐって与野党の駆け引きが行われている。当面の予算審議・採決の行方を左右しかねないだけに、国会運営をめぐる与野党攻防にも注視しておくことが大切だろう。

 なお、与党内では、様々な検討作業がスタートしている。今週20日から、地域農協に対するJA全中の指導・監査権限を廃止して公認会計士による監査に切り替えるなどの農協改革案に関する自民党内の議論がスタートする。

 来月からは、集団的自衛権行使の限定容認を含む安全保障関連法案に関し、その全体像の協議を自民党と公明党が再開させるほか、政府が今年の夏までに取りまとめる予定の新たな財政健全化計画に関連して、2020年度のプライマリーバランス(基礎的財政収支)黒字に向けた歳入・歳出改革に関する自民党内の議論がスタートするという。

 こういった政策争点が、通常国会前半の論戦に急浮上する可能性もある。与野党攻防の行方と予算審議・採決への影響だけでなく、与党内の検討動向も並行してチェックしておいたほうがいいだろう。【了】

 黒澤善行(くろさわ・よしゆき)/愛知県春日井市生まれ。立命館大学政策科学部卒業、立命館大学政策科学研究科博士前期課程修了。毎日新聞社「週刊エコノミスト」記者、衆議院議員政策スタッフ、シンクタンク2005・日本(自民党系)研究員などを経て、従来の霞が関の機能を代替できる政策コンサル産業の成立を目指す株式会社政策工房の主任研究員に就任。主著に『できる総理大臣のつくり方』(春日出版、共編著)『ニッポンの変え方おしえます―はじめての立法レッスン』(春秋社)がある。政策工房Public Policy Review(http://seisaku-koubou.blog.jp)より、著者の許可を得て転載

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※この記事はSakura Financial Newsより提供を受けて配信しています。

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