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東大など、宇宙の遠赤外線画像データをインターネット公開
「あかり」の観測した全天の遠赤外線画像。青:90マイクロメートル、赤:140マイクロメートルの2色合成で示す。中央に水平に伸びるのが天の川。銀河系の中心領域を画像の中心にした360°の範囲を示す。Sの字状に薄く見えるのは、太陽系内の塵による光(東京大学などの発表資料より)[写真拡大]
東京大学の土井靖生助教、筑波大学の田中昌宏研究員、東北大学の服部誠准教授らによる研究グループは、赤外線天文衛星「あかり」のデータから全天の遠赤外線画像データを作成し、インターネットを通じて公開した。
宇宙の観測には様々な波長の電磁波が使われており、遠赤外線は星間物質、特に温度が-200度以下の低温のダスト分布を知ることで、星が生まれる様子を調べることができる。さらに、ビッグバンから現在に至る宇宙の歴史を調べる上でも、遠赤外線の測定は欠かすことができない。
土井助教らは赤外線天文衛星「あかり」によって取得された全天のデータを、他の研究者がすぐに使用できるよう較正した状態で画像データにして、JAXA(宇宙航空研究開発機構)宇宙科学研究所からインターネット公開した。
赤外線天文衛星「あかり」は2006年に打ち上げられ、1年4ヶ月に渡って高解像度のデータを取得している。これまでは、遠赤外線の全天画像としてIRAS(Infrared Astronomical Satellite)のデータが使用されてきたが、今回公開したデータは解像度が4~5倍に向上している。
今後は、公開データが星・惑星形成以外の分野でも活用され、天文学の幅広い研究で活用されると期待されている。
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