農研機構、宮崎鳥インフル・ウイルスを解析 熊本・千葉との関連否定

2014年12月27日 00:14

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農研機構・動物衛生研究所は、12月に宮崎県の養鶏場で発生した高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)が、今年4月の熊本県の養鶏場や11月の千葉県の野鳥の症例とは、直接の関連がないことが示されたと発表した(写真:農研機構・動物衛生研究所の発表資料より)

農研機構・動物衛生研究所は、12月に宮崎県の養鶏場で発生した高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)が、今年4月の熊本県の養鶏場や11月の千葉県の野鳥の症例とは、直接の関連がないことが示されたと発表した(写真:農研機構・動物衛生研究所の発表資料より)[写真拡大]

 農研機構・動物衛生研究所は26日、12月に宮崎県の養鶏場で発生した高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)の原因ウイルスの全ゲノム配列を解読したと発表した。その結果、今回の発生は、今年4月の熊本県の養鶏場や11月の千葉県の野鳥の症例とは、直接の関連がないことが示されたという。

 今回、分離されたウイルス(宮崎株)は、熊本株、千葉株、そして1月以降に韓国、11月以降ヨーロッパの家きんで発生している「H5N8亜型HPAIV」と、共通の祖先から派生していることは明らかになった。しかし一方で、宮崎株は、遺伝子配列の違いから、熊本株や千葉株、ヨーロッパ発生株とは明瞭に区別されたという。

 今回の解析結果を踏まえ農研機構は、2014年4月に発生したものとは異なり、秋以降、少なくとも2種類のH5N8亜型HPAIVが、国内に新たに侵入していることを示唆しているとしている。(記事:町田光・記事一覧を見る

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