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岡山大、水流で振り子を振動させる新しい水力発電法を開発
浄化センターに設置されたHydro-VENUS実証機(岡山大学の発表資料より)[写真拡大]
岡山大学の比江島慎二准教授らによる研究グループは、水流で振り子を振動させて発電する世界初の水力発電方式を開発することに成功した。
河川や水路などの水流は、大きなエネルギーを持っているものの、活用されることなく海に捨てられている。この水流エネルギーを有効に活用するためには、水の落差を利用するために大規模な土木工事が必要であることや、プロペラが水路をふさいでゴミが詰まりやすいことなどの難点があった。
今回の研究では、1本の振り子からなる極めてシンプルな構造の水力発電装置Hydro-VENUS(Hydrokinetic Vortex Energy Utilization System)第1号機を開発し、岡東浄化センターでの実験を開始した。Hydro-VENUSは、ゴミが詰まりにくく、落差を必要としないため土木工事がいらない。水の流れさえあればどこでも簡易に設置できるという利点を持つ。
今後は、岡山周辺の多くの水路・河川や瀬戸内海を流れる潮流などを利用した発電を行っていく予定で、大学発ベンチャーHydro-VENUS社を立ち上げ、国内外で普及させることが期待されている。
なお、Hydro-VENUSの技術は国内で特許(特許第5303686号)を取得しており、海外でも特許出願中である。
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