14年の国内ビジネスサービス市場は4年連続プラス成長9,425億円=IDC Japan

2014年12月3日 12:41

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「BPOの全体事業に対する貢献レベルと、業務プロセスの見直しの実施状況の関係」を示す図(IDC Japanの発表資料より)

「BPOの全体事業に対する貢献レベルと、業務プロセスの見直しの実施状況の関係」を示す図(IDC Japanの発表資料より)[写真拡大]

 IT専門調査会社 IDC Japanは2日、ビジネスプロセスアウトソーシング(BPO)およびビジネスコンサルティングから構成される「国内ビジネスサービス市場」の予測、およびユーザー動向調査結果を発表した。これによると2014年の同市場規模は前年比4.2%増の9,425億円になり、4年連続のプラス成長になる見込みだという。

 同社では2014年9月に、従業員数300人以上の企業/団体(有効回答425件)を対象として、ビジネスサービスの利用動向について調査を実施した。その結果、過去3年間のビジネスコンサルティングの利用率は57.8%と、活用が一般化していることが判明した。その利用テーマは従業員規模による違いが大きく、主要顧客層である従業員5,000人以上の大手企業では、「経営戦略/経営計画の策定」が1位、「海外進出/グローバル最適化」が2位となっており、3位にも「新規事業開発」が「コスト最適化」と同率で続くなど、ビジネス拡大を目的とする需要に支えられているという。

 一方、BPOサービスの利用にあたり期待する点は、従業員規模を問わず「コスト削減」が最多となった。また、今回の調査からは、BPOの利用開始時に業務プロセスの大幅な見直しを実施した企業ほど、BPOが全社的な競争力強化や業務効率化に貢献していると評価している割合が多い、という関係があることも明らかになった。他の調査結果と合わせて、コスト削減を含むBPOの効果の最大化のためには、既存業務プロセスの根本的な見直しが有効であるとIDCでは分析している。

 また、ビジネスサービス事業者の業績動向や、今回の調査結果も踏まえたユーザーの需要動向などから、2014年の国内ビジネスコンサルティング市場の支出額は前年比5.6%増の3,046億円、人事、カスタマーケア、財務/経理、調達/購買で構成される国内BPOサービス市場は、前年比4.3%増の6,379億円に拡大すると予測した。両者を合わせた国内ビジネスサービス市場は、2018年に1兆918億円に達する見込みだという。

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