アイフル、ダイフク、アンリツなど/本日の注目個別銘柄

2014年10月31日 16:41

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記事提供元:フィスコ


<6702> 富士通 664.4 -25.7下げ目立つ。前日に上半期の決算を発表、営業利益は323億円で前年同期比6.2%増益、従来予想の250億円を上回る着地となっている。ただ、コンセンサス予想は400億円レベルの水準であったため、市場の期待値には届かなかった格好。クレディ・スイス(CS)では、第2四半期はテクノロジーソリューションの全サブセグメントが減益のため、上期上振れに対して通期上振れは期待しづらいとして、決算はややネガティブと指摘している。

<9064> ヤマトHD 2359.5 +224買い優勢。前日に上半期決算を発表、同時に自己株式の取得を発表しており、ポジティブなインパクトにつながっている。発行済み株式数の3.93%に当たる1650万株を上限としており、取得期間は本日から3月末まで。これまでの自社株買いの規模を大きく上回るものとなっている。株主価値の向上のほか、当面の需給妙味などが強まる形に。ひとまず本日の立会外取引で150万株を買い付けているようだ。なお、上半期決算は先の観測報道値を上回るものとなっている。

<5541> 大平洋金属 345 -6さえない。前日に業績予想の修正を発表している。通期営業損益は14.4億円の赤字予想から46.6億円の赤字に下方修正している。8月に続いての大幅下方修正となる格好に。ニッケル鉱石購入価格の高騰の影響が一段と強まる状況になっているようだ。JPモルガン(JPM)では投資判断を「オーバーウェイト」から「ニュートラル」に格下げ、下方修正幅が想定以上に大きいほか、ニッケル価格前提と現水準との乖離が大きいことから、追加の下方修正余地も残しているとしている。

<4799> アグレックス 1367 +300ストップ高比例配分。ITHD<3626>が完全子会社化を目指して同社のTOBを実施する。賛同の意を表明していることで、TOB価格1430円に鞘寄せを目指す動きとなっている。公開買付期間は本日から12月15日まで、その後、同社は上場廃止となる公算。なお、ITHDは決算発表でアク抜け感も強まる形となり、買い優勢となっている。

<8515> アイフル 450 +77急騰。金融政策決定会合において、日銀が追加緩和策を発表している。今回の会合では、金融政策の変更は無いとの見方が大勢であっただけに、ポジティブなサプライズが広がる格好に。それに伴い、金融緩和メリット銘柄とされる証券・不動産・その他金融各社などが大幅に上昇、とりわけ、同社やケネディクスなどには短期資金が集中する状況ともなっている。

<6961> エンプラス 4110 -930下落率トップ。前日に発表した上半期の決算が嫌気されている。営業利益は56.4億円で前年同期比13%減益、従来予想の65億円を大きく下回った。つれて、通期予想も従来の140億円から117億円に、一転しての減益見通しに下方修正している。主力のオプト事業の売上伸び悩みなどが響く格好に。みずほ証券では、業績は急拡大期から踊り場に入った可能性大としているほか、いちよしでは、レーティングを「A」から「B」に格下げしている。

<6383> ダイフク 1268 +152急騰。前日に発表した上半期業績の上方修正がインパクトにつながっている。営業利益は従来予想の43億円から56億円にまで上方修正、一転して前年同期比22%増の大幅増益となったもよう。売上の増大に加えて、コストダウン効果などが奏効したもよう。第1四半期決算発表時には、60億円から43億円にまで下方修正していただけに、大幅上方修正にはサプライズも強いようだ。

<7148> FPG 1126 +150ストップ高比例配分。前日に発表した決算を好感する展開に。前9月期営業利益は34.6億円で前期比66.1%増益となり、従来予想をやや上回る着地となった。また、今期は49.3億円で同42.5%増益の予想。市場予想は36億円レベルであったため、大幅に上回る見通しとなっている。前期の配当金も20.5円から26円にまで引き上げ。今期は31円と連続増配の計画としている。

<6754> アンリツ 855 +97急伸。前日に自己株式の取得を発表、発行済み株式数の4.88%に当たる700万株を上限としており、本日から12月22日までを取得期間としている。株式価値の向上に加えて、当面の需給改善期待なども高まる状況に。同時に発表した上半期決算では、通期予想を下方修正しているものの、業績懸念から株価の調整が進んでいたため、目先の悪材料出尽くしとも受け止められる格好のようだ。

<7270> 富士重 3599 +246決算発表後はしっかりの展開に。上半期営業利益は1857億円で前年同期比23.2%増益、従来予想の1600億円を上振れた。通期予想は3400億円の従来予想から3820億円、前期比17.0%増益にまで上方修正へ。実績値は先の観測報道を上回ったほか、市場予想も100億円程度上回る形に。通期予想に関しても、市場予想にまでは達していないが、観測報道数値は上回っている。好業績期待が高い銘柄で出尽くし感も警戒されたが、観測報道をきっかけにやや期待感は低下する状況につながっていたようだ。《FA》

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