サニックス、大林組、商船三井など/本日の注目個別銘柄

2014年10月22日 16:49

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記事提供元:フィスコ


<4651> サニックス 556 +80ストップ高。九州電力<9508>が再生可能エネルギーの買い取り手続きを中断している問題で、出力が50キロワット未満の小規模太陽光発電の買い取り手続きを再開すると発表している。これまで経産省でも、小口太陽光の買い取り手続きを水面下で求めていたようだ。再生エネ事業の先行き懸念を背景に、年初来高値水準から7割超の株価下落となっていただけに、目先の買い戻しの動きにもつながっているようだ。

<9104> 商船三井 333 +17買い優勢。大手海運株が軒並み強い動き、現在のところ、海運セクターは業種別上昇率のトップになっている。前日のバルチック指数が12%高と急伸しており、今後の市況改善を期待する動きが先行している。海運市況はこれまで低迷が続いており、依然として年初からは半分以下の水準にある。急反発をきっかけとして、目先は市況の反転傾向が継続するといった見方となっている。

<4005> 住友化学 355 +13反発。前日に上半期業績予想の上方修正を発表している。営業利益は350億円から360億円に、純利益は100億円から220億円に増額修正へ。石油化学や基礎化学の市況上昇、出荷増加などに加えて、為替差益の拡大や固定資産の売却益計上などが背景となっている。営業利益の修正幅は限定的ながら、情報電子化学の落ち込みにより未達懸念もあっただけに、上振れ着地はポジティブに評価されている。

<4901> 富士フイルム 3539.0 +140.5しっかり。上半期営業利益は前年同期比約2割増の700億円程度になったもようとの観測報道が伝わっている。デジカメ事業の黒字化、インスタントカメラ「チェキ」の海外販売好調などが背景のようだ。市場コンセンサスとの比較では数十億円下振れの格好だが、好地合いが支援になっているほか、エボラ薬の下期の貢献期待なども背景に、上値追いの流れが先行しているもよう。また、ドイツ証券では、精密機器セクターのカバレッジを開始、同社は新規に「バイ」、目標株価は4000円としている。

<1802> 大林組 720 +42買い優勢。前日に上半期の業績予想を上方修正、営業利益は従来予想の120億円から168億円に増額、純利益は00年以降で過去最高の水準となっている。高水準の建設需要が続いているほか、採算の改善も進んでいるようだ。通期予想は上半期の決算発表時に上方修正されるとみられる。通期営業利益は会社計画350億円に対して、市場予想は390億円レベルとなっているが、上半期の段階で40億円強の上振れとなっており、通期コンセンサスも切り上がる方向と見られる。

<6770> アルプス電気 1764 +96強い動き。ゴールドマン・サックス(GS)では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価も1630円から2020円に引き上げている。今期業績の更なる大幅上振れ余地台頭、来年度の2ケタ増益を支える個別要因増加、株価調整による再度の割安感台頭などを格上げの背景に。今期営業利益は、場合によって400億円超の可能性もあるとみているようだ。

<5706> 三井金属 264 -7さえない。上半期経常利益は前年同期比9%減の115億円程度になり、従来予想を10億円上回ったとの観測報道が伝わっている。円安の進行や亜鉛価格の上昇などが業績上振れの背景に。ただ、市場予想は125億円程度の水準であり、買い材料につながる状況とはなっていない。自動車用セグメントなどは下半期の失速懸念も指摘されており、目先の業績上振れ確認が、短期的な出尽くし感にもつながる状況へ。

<3141> ウエルシアHD 3540 +155買い優勢。イオンが年内にTOBで同社を子会社化すると報じられている。TOBプレミアムに対する期待感が先行する状況のようだ。ちなみに、取得額は200億円規模になるとされているが、200億円を前提にするとTOB価格は3710円レベルと推計される。ほぼプレミアムは反映されている状況だろうが、イオンが主導するグループ再編の動きにより、中期的なスケールメリットに対する期待なども先行か。

<9603> H.I.S. 2770 +195大幅高。ゴールドマン・サックス(GS)では投資判断を「中立」から「買い」に格上げ、目標株価を3300円継続としており、評価材料視されているようだ。GSでは、旅行事業への懸念は大方織り込まれ、テーマパーク事業の収益拡大目線を改めて評価としている。インバウンド関連銘柄が足元で評価を高めており、相対的な出遅れ感などに関心も高まる方向か。《FA》

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