JFEエンジニアリング、新会社を通じバイオマス発電事業 11月着工、出力2万kW

2014年9月22日 16:56

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JFEエンジニアリングは、新会社「グリーンエナジー津」を通じてバイオマス発電事業を開始する。写真は、バイオマス発電所の完成予想図(同社の発表資料より)

JFEエンジニアリングは、新会社「グリーンエナジー津」を通じてバイオマス発電事業を開始する。写真は、バイオマス発電所の完成予想図(同社の発表資料より)[写真拡大]

 JFEエンジニアリングは22日、同社津製作所内に設立した新会社「グリーンエナジー津」を通じバイオマス発電事業を開始すると発表した。グリーンエナジー津は今年2月、JFEエンジニアリングの他、日本政策投資銀行など5社と共同で設立、10月に増資を完了する。

 増資完了後の資本金は1億円で、JFEエンジニアリング35.2%、日本政策投資銀行25.0%、日本通運14.9%、阪和興業10.0%、大中物産10.0%、岡谷鋼機4.9%となる。

 バイオマス発電プラントは津製作所内に建設され、出力は約2万kW、年間1億5800万kWhの発電量を想定している。これは、一般家庭4万3900世帯の年間電力使用量に相当する。11月に着工し、2016年7月に稼動の予定である。発電された電力は、FIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)を活用し、同社100%子会社のアーバンエナジー(PPSと呼ばれる既存電力会社以外の新電力)などに売電される。

 発電所のボイラには、低公害、高効率で幅広い燃料に対応できる循環流動層ボイラ(SFBボイラ)が導入される。木質チップやヤシ殻などの燃焼が可能である。

 発電所の建設・運営資金は約90億円で、日本政策投資銀行のほか、百五銀行及び三井住友銀行からそれぞれ融資を受ける。

 JFEエンジニアリングは、発電プラントの設計から資機材の調達、建設までを一括して請け負うEPC契約を締結する他、グリーンエナジー津から、20年間の包括運営(Q&M)を受託する。

 同社はまた、津市との間でバイオマス産業都市構築に関する包括連携協定を締結し、同市の協力を得て、地域資源である未利用間伐材などを積極的に利用することにしている。(記事:南条 誠・記事一覧を見る

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