世界最大の集光型太陽熱発電所は野鳥を捕える巨大な罠?

2014年8月24日 16:18

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記事提供元:スラド

大量の野鳥が焼死している米BrightSource社の太陽熱発電所について、魚類野生生物局がカリフォルニア州当局に対し、影響の調査が完了するまで新たな施設の建設を認めないように求めたそうだ(CBC Newsの記事BrightSource — Ivanpah Solar Project本家/.)。

この太陽熱発電所はカリフォルニア州とネバダ州の州境、イヴァンパ・ドライレイクで操業しているもので、Googleも出資している。14.2平方キロメートルにわたって並べられたガレージの扉ほどの大きさの30万枚の鏡を使い、太陽光を反射して3基のタワー上のボイラーを加熱し、水蒸気でタービンを回して発電する。カリフォルニア州の家庭140,000軒に電力を供給しており、集光型太陽熱発電所としては世界最大のものだ。

しかし、発電所の熱に羽を焼かれて墜落する野鳥が相次いで観察されており、BrightSourceの発表では年1,000羽、環境団体の専門家によれば28,000羽が死んでいるという。魚類野生生物局が昨年視察した際には2分に1羽の割合で野鳥が墜落していたとのこと。魚類野生生物局によれば、集められた強い光に昆虫が引き寄せられることから、捕食しようとして飛来する野鳥が焼死する巨大な罠となっている可能性もあるとのことだ。 スラッシュドットのコメントを読む | ハードウェアセクション | ハードウェア | 電力

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