【木村隆の相場展望】海外投資家の方向性がはっきりしない、裁定買い残も横ばい推移

2014年8月23日 15:56

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

(8月25~29日)

  株式市場は日経平均の10連騰はならなかったが、この間日経平均は8月1日以来の1万6500円台乗せを示現した。ただ、今回の9連騰では、海外高の追随場面が多く、日本での上げはほんのわずかに過ぎなかった。

  これは米景気回復を背景としたNYダウの強さにより、日経平均先物が引き上げられたことを意味している。そのためにマドを開けて急伸するケースが多く、日本市場の強さを見せつけたものではなかったようだ。

  8月第2週の投資家別売買状況によると、海外投資家は201億円の売り越しであった。前週の売り越し幅4571億円から見れば売り越し幅は減少しているが、日本株に対する方向性がはっきりしない。一方、買い越しは信託銀行で8267億円の大量買い越しとなった。海外投資家の売り、国内年金の買い越しの図

  裁定買い残の推移は8月11日から8月15日の週は643万株の買い越しとなり、24億900万株となった。ただ、第3週に入っては売り買いが交錯している。裁定買い残は増えることも減ることもなく推移している。こうした外国人の方向性の無さが株式市場には強い影響を与えている。

  株式市場は10連騰の呪縛は無くなった。ただ、株式市場はこの9連騰の間幅広く買われる展開になっており、目先は調整機運が尾を引く可能性も否定できない。(株式評論家)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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