話題の羽田空港 成田空港も負けていない! 新しい魅力が続々と

2014年7月26日 19:54

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記事提供元:エコノミックニュース

 2020年の東京五輪開催効果もあり、東京の湾岸エリアの話題が目立つ。最近、JR東日本は都心から羽田空港へのアクセスを改善するため、東京駅から羽田空港へ直結する新線(移動時間約18分)を検討していることを明らかになった。

 羽田空港は、国際線の発着枠を1.5倍に増やしている。一日55便が、現在では80便となり、国際線というカラーを色濃くしている。かつては、羽田は国際線、成田は国際線という住み分けがあったように思う。現在そのルールが崩れ、成田空港の利用・存在価値が下がっていく一方だ。しかし、成田空港は、羽田空港に負けまいと、様々な新しい魅力を提供し、利用客を増やそうと動き出している。

 まず注目したいのは「駐車場」だ。駐車場一日1500円の羽田に対して、今月から成田は駐車場を大幅に値下げしている。空港に近い第1・2駐車場の場合、普通車2,060円を半額の1030円、空港に少し遠い第3・5駐車場の場合、1540円を半額の770円に。羽田空港より安い駐車料金価格が登場している(ただし、入庫時間に条件がある)。

 7月20日には、日本初となる空港内カプセルホテルがオープンしている。24時間受付・チェックイン可能で、宿泊料金は3,900円~5,900。客室は129室。別途料金だが、シャワーも利用可能だ。カプセルホテルのオープンには成田の今後の戦略と大きく関係があるようだ。成田はLCC(Low Cost Carrier)航空を積極的に誘致し、LCC御用達空港を目指している。だが、成田発のLCCの出発時間は早いことが多い。早朝出発を快適に便利にして欲しいという利用者の声に応えて、カプセルホテルを作ったようだ。

 環境面では「大型太陽光発電」の建設を始めている。目的は、成田空港環境負荷低減と空港周辺の遊休地の有効活用だ。建設費用は6億円。面積約3万m2の敷地に、太陽電池モジュールを敷き詰める。地球に、人にやさしい空港を目指していく。

 成田空港は羽田空港にはない新たな付加価値を加えて、成田空港独特の路線を歩んでいこうとしている。だが、成田空港周辺の検問や、入国審査時間が長いなど、羽田と比較すると気になる点も目立つ。今後は、「成田」と「羽田」の利用客誘致合戦で、施設や利便性の向上をより一層図ってもらいたい。まずは、今後の成田空港の動向に注目したい。(編集担当:久保友宏)

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