スター精 今期は工作機械の受注回復と腕時計部品の売上増加で純利益3倍増へ

2014年4月25日 13:25

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記事提供元:フィスコ


*13:25JST スター精---今期は工作機械の受注回復と腕時計部品の売上増加で純利益3倍増へ

スター精密<7718>は、精密加工に強みを持つ電子機器・工作機械メーカーである。腕時計部品などの精密部品の加工事業からスタートし、自動旋盤など工作機械事業、小型プリンターやカードリーダーライターなど特機事業へと領域を拡大。世界7カ国に16拠点をもち、海外売上比率が約8割、海外生産比率が約7割となっている。

10日には2014年2月期の通期決算を発表した。連結業績は、売上高が前期比14.9%増の434.81億円、営業利益が同65.0%増の26.06億円、経常利益が同42.8%増の32.19億円、純利益が同50.3%減の11.43億円と2ケタ営業増益で着地した。

売上高は、為替が想定より円安に推移したことに加えて、工作機械事業では欧州・国内市場を中心に第3四半期以降受注が回復したことなどから、従来予想を上回った。利益面では、増収効果によって営業利益、経常利益は従来予想を上回ったが、特別損失として小型プリンター関連の特許権実施に関する和解金6.50億円を計上したため、純利益は従来予想を下回った。

進行中の2015年2月期は、工作機械事業では欧州・アジア市場を中心に受注回復を見込むほか、特機事業では欧米市場や中国市場で売上の拡大を、精密部品事業でも腕時計部品の売上増加を見込んでいる。

2015年2月期の業績予想は、売上高が前期比6.9%増の465.00億円、営業利益が同80.3%増の47.00億円、経常利益が同55.3%増の50.00億円、純利益が同3.1倍の36.00億円と大幅な増益の見通しとなっている。

ちなみに、14日には、スイス型自動旋盤の新製品「SB-16R/20R type G」を開発、6月から販売開始すると発表した。直径に比べて部品長が長い部品を高精度に切削できる旋盤であり、主に自動車・情報通信機器・医療分野での部品加工をターゲットとしている。《FA》

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