18日に打ち上げられたファルコン9ロケットは「脚付き」、回収にも成功

2014年4月25日 07:00

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記事提供元:スラド

AnamesonCraft 曰く、 やや旧聞となるが、宇宙輸送サービスを手がける民間企業スペースX社が4月18日、ドラゴン補給船運用3号機(CRS-3)を搭載したファルコン9 v1.1ロケットの打ち上げに成功した(sorae.jp)。ドラゴンは今回が5度目の打ち上げとなる。また、ロケット第一段の海上への着水実験にも成功したとのこと。

 今回の打ち上げで特徴的なのは、ファルコン9ロケットの第一段部分に「着陸脚」が装備されている点。通常ロケットの第一段部分は打ち上げ後に分離され、落下中、もしくは海上/陸上に叩きつけられることで破壊されるが、今回は分離後にロケットエンジンやスラスターを使って減速および姿勢制御を行って垂直に着陸/着水し、さらに地上への落下時には脚を展開して安全に着陸させるというシステムを実験的に搭載した。今回の成功率は3~4割程度とのことだったが、同社のイーロン・マスクCEOは、Twitterで実験が成功したと発表している。ただ、今回は海に着水させたため着陸脚は使用されなかったようだ。

 ファルコン9ロケットは打ち上げ費用が同等のロケットの半額程度と安いが、ロケットの第一段部分を回収し、再利用することでさらなる打ち上げコストの削減を狙うという。

 なお、ドラゴン補給船は打ち上げ後国際宇宙ステーション(ISS)へ向かう途中スラスターのバルブ部に問題が発生するも、冗長系に切り替えて飛行を継続。20日に無事国際宇宙ステーションに到着しドッキングに成功している。

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