長崎の空港隣接地に県最大のメガソーラー建設

2014年4月6日 10:31

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記事提供元:エコノミックニュース

設置場所は、長崎県大村市箕島の長崎空港隣接地で、賃貸借面積は35.1ha、発電規模は29.1MWと、長崎県最大規模だ。

設置場所は、長崎県大村市箕島の長崎空港隣接地で、賃貸借面積は35.1ha、発電規模は29.1MWと、長崎県最大規模だ。[写真拡大]

 このところ、メガソーラー(大型太陽光発電所)の建設計画が相次いでいる。全国各地の自治体などが導入に積極的だ。経済産業省資源エネルギー庁によると、日本の2011年末現在の導入実績は491.4万kWで、この10年間で約8倍にも増加しているという。

 今回もまた、長崎県に県最大のプロジェクトが登場した。ソーラーフロンティア株式会社と株式会社チョープロは1日、長崎空港隣接地に29MW規模となるメガソーラーの建設・運営に関し、2014年3月31日、長崎県および長崎県土地開発公社と協定書を締結したと発表した。

 このプロジェクトは、長崎県で最大で国内でも有数の規模となる。ソーラーフロンティアのCIS薄膜太陽電池モジュールを使った大規模な空港関連の設置事例としては関西国際空港プロジェクトに次ぎ2番目となるもの。同社製のCIS太陽電池は、シリコン系のモジュールと比べて実発電量で優位性があると言われている。また、航空機の飛行に影響を与えない光の防眩性をも有しているという。

 ソーラーフロンティア社長の玉井裕人氏は「本プロジェクトは、当社のCIS薄膜太陽電池モジュールの高い性能と、設置・メンテナンスにいたる総合的な経済性に、地域のエネルギー供給者たるチョープロのビジョンが結びついたものです。このように、それぞれの地域の有力な企業と協働して、当社は魅力的で競争力の高い投資機会を創出していきます。」とコメントしている。

 

 チョープロは長崎県に本拠を置く液化石油ガス(LPG)供給者であり、最近では太陽光発電事業を積極的に推進している。代表取締役荒木健治は、「本プロジェクトは、当社とソーラーフロンティアとの長年の信頼関係に基づいています。両社が、長崎の地で、世界でも最大級の空港関連のメガソーラー案件で、一緒に取り組めること、そして地域の経済成長と再生可能エネルギーの導入促進に貢献できることは幸いです」と、述べている。

 長崎県は「ナガサキ・グリーンニューディール」として、太陽光発電など再生可能エネルギーの活用を推進しており、2013年12月27日に、今回の連合体を設置運営事業者に選定したことを公表した。地域に根を下ろしたチョープロの参加により、地元経済への寄与も期待されるほか、連合体では同プロジェクトから生まれる収益の一部を長崎県に還元していく計画だ。(編集担当:慶尾六郎)

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