【パリ2014春夏=26日】よりカジュアル&リアルにシフトしたバルマン

2013年9月27日 17:08

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記事提供元:アパレルウェブ


バルマン(BALMAIN)

バルマン 才能溢れる若きデザイナー、オリヴィエ・ ルスタンの打ち出すモダンながらもエレガントなコレクション。一瞬の静寂を打ち破りショーの始まりを告げたのは、フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドの大ヒット曲「リラックス」。その曲が暗示するように、今シーズンのバルマンのシルエットはよりリラックスしたものとなった。ゆったりとしたラウンドショルダーにアシンメトリーな美しい流れを見せるマーメイドスカート。そこに、もはやクチュール的とも言えるほどの細やかな刺繍やキルティングで表現された千鳥格子やブロックチェックの直線的なパターンがのせられる。よりカジュアルに、リアルにシフトしたバルマンだが、あくまでもラグジュアリーに、繊細に、ゴールドのアクセントとまばゆいラメの煌めきの中に女性の美しさを閉じ込めた。

ニナ リッチ 一枚の布に隔てられたランウェイ。そのエレガントで柔らかな質感と共にショーは展開される。微妙なニュアンスで変化をつけられた様々な白。その純粋な色は時に熱烈に、時に頑なに、自由に表情を変えることができる。そこに鮮やかなブルーとフラワーパターンのアクセントで彩りが添えられた。ロマンティックなシャツスタイルは、メンズシャツをインスピレーションにドレッシーな変形を加え、スプリングコートは18世紀のメンズウェア、ルダンゴートのシルエットを取り入れた。コットン・ピケやツイードでは張りのあるしなやかさを、シフォンレイヤードと究極に軽いクレープでは優しい儚さを演出。淡く、洗練されたコレクションを見せつけたニナ リッチ。マスキュリンとフェミニンの融合が、これほどまでに繊細に成し遂げられるものであるということを提示した。



(Photo by Yumi Yamane)

トーガ 優雅なピアノの生演奏の中、プレゼンテーション形式で発表を行ったトーガ。「リサイクル」の概念をラグジュアリーに表現したというコレクションは、ナチュラルな要素がいくつも取り入れられていた。様々なアイテムで取り入れられたゴブラン織のような素材は、コーヒーや芋を保存する麻袋の再生を、ゴージャスな艶めきとシルエットを構築した黒のドレスはプラスティックバッグの豪奢な再生を、それぞれ新たなリネン素材で表した。また随所に配された大きなストーンジュエリーと黒いテープ。それは多様な文化を取り入れ構築したネオ・トライバルを表現するものであった。



(Photo by Koji Hirano)

 アルベール・エルバスがデザイナーを務め、トレンドセッターとして確立しているランバン(LANVIN)や、鮮やかなカラーのフラワーやカモフラージュパターン、ギンガムチェックを取り入れ90年代の雰囲気を再構築したカルヴェン(CARVEN)、モノトーンと赤で絶対的なモードの力を見せつけたアン ドゥムルメステール(ANN DEMEULEMEESTER)などがショーを行った。

 また、パリに旗艦店をオープンするモンクレール(MONCLER)が、ミュージシャンでデザイナーのファレル・ウィリアムスとコラボレートしたMONCLER LUNETTEのサングラスを発表した。モンクレールの会長兼クリエイティブ・ディレクターであるレモ・ルッフィーニとファレル・ウィリアムスが会見を行い、旗艦店のオープンとコラボレーションアイテム発表の喜びを語った。



(Photo by Koji Hirano)

 同日夜にはオープニングレセプションも行われ、多数のゲストたちがシャンパンと共にモンクレールの世界観を堪能した。



(Photo by Yumi Yamane)

(Text by Yumi Yamane)

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