【飛び乗り飛び降りコーナー】日立造船はリニア新幹線のトンネル関連

2013年9月20日 09:30

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

  日立造船 <7004> は、9月19日(木)3円高の156円と3営業日ぶりに反発。東海旅客鉄道が18日、2027年の開業を目指し、リニア中央新幹線の東京(品川)―名古屋間の詳細なルートと駅の位置を公表したことを材料視した買いが入っている。長さが約25キロに及ぶ南アルプスの山岳トンネルの掘削で、同社が手がけるシールドマシンという掘進機が俄然注目される。1967年にシールド掘進機の製造を開始して以来、国内外に1,200基以上納入した実績がある。最近では米国シアトル市の道路用のトンネル工事に納入。今後は、老朽化した高速道路の高架をトンネル化する工事や、地下河川、新物流システム、ごみ焼却施設、エネルギー関連施設、さらには巨大な地下都市まで、アベノミクスでその活用の範囲は広がる方向で、期待感は一段と高まる。

 足元の業績、今3月期第1四半期は、環境大口工事の売上減少したほか、舶用原動機等が低調に推移、プロセス機器は大口工事の受注があったものの、収益への本格的な寄与はまだ先で、インフラや精密機械が好調も、売上高は581億9200万円(前年同期比7.2%減)、営業損益は46億2400万円の赤字(同4億6700万円の赤字)、経常損益は48億9900万円の赤字(同2億2400万の赤字)、最終損益は43億9500万円の赤字(同6億7300万の赤字)に着地と前年同期を下回り低調。

  株価は、5月22日につけた年初来高値395円から6月27日安値130円まで調整を挟んで7月16日高値162円と上昇。その後、150円を軸としたもみ合いを続けているが、上抜く方向となっている。足元の業績は低調で、バリュエーション的には割安感に乏しいが、下水汚泥から固形燃料を製造するなど、バイオマスからバイオエタノール、メタン等のエネルギーを製造する、バイオマス利用技術といった期待材料を内包。日足一目均衡表では転換線が基準線の上にあり、雲の上に位置しており、雲がサポートすると予想されることから、期待先行ながら162円突破から一段高へ向かう可能性が高い。(N)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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