【話題】リニア新幹線のルート&駅が決定、上がる株は

2013年9月19日 09:42

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

■まずトンネル株から発進、

  東海旅客鉄道(JR東海) <9022> が9月18日、27年開業を目指すリニア中央新幹線の東京(品川)~名古屋間の詳細ルートと駅の位置を発表した。

  時速500キロメートルの超高速を最大限に生かすため、ルートは直線に近い形になり、総延長は現在の東海道新幹線の同区間に比べて2割短くなる。さらに全体の86%が地下やトンネルの構造になるという。今後は11月をメドに環境影響評価(アセスメント)をまとめ、工事実施計画の申請・認可や用地取得などの手続に着手し、14年度からの工事開始を目指すようだ。

  リニア中央新幹線は27年に東京~名古屋間、45年に大阪までの全面開業を目指している。建設関連業界にとっては、東日本大震災からの復旧・復興・除染関連工事、全国的な防災・減災・耐震関連工事、老朽化インフラの補修・更新関連工事、北海道・北陸・九州の各整備新幹線関連工事、20年東京夏季五輪関連工事に続いて、新たな工事需要が決定したことになる。今後10年~20年の長期にわたって、膨大な工事量を安定的に確保できることになりそうだ。とくに、トンネルが多いことから、トンネル工事会社が注目される。 ただし、90年代以降の建設不況の影響などで建設作業者の総数が減少しており、熟練工の不足や高齢化も顕著な現状から見ると、安定的な工事量というよりも、消化できないほどの工事量になりそうだ。足元でさえも、人手不足に伴う人件費上昇や工事進捗遅れ、さらに建設資材の上昇などで工事採算の悪化が懸念されているだけに、膨大な工事需要も手放しでは喜べないだろう。各社が採算重視の選別受注の姿勢を強める可能性も高く、低採算の公共工事では入札不調が相次ぐこともありそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

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