カゴメ、植物工場の開発・運営を手掛けるグランパに出資 農業を成長産業化

2013年5月27日 18:45

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ドーム型植物工場「グランパドーム」の内部(写真:カゴメ)

ドーム型植物工場「グランパドーム」の内部(写真:カゴメ)[写真拡大]

  • ドーム型植物工場「グランパドーム」(写真:カゴメ)

 カゴメは27日、5月24日に植物工場の開発と運営を手掛ける株式会社グランパに3億100万円を出資し、相互連携することに合意したと発表した。

 グランパは、担い手となる農業者の不足や、農産物の数量や価格変動などの問題を抱える農業分野において、ドーム型植物工場「グランパドーム」を独自に開発し、円形水槽の自動スペーシングシステムによる安全安心な葉菜類の高効率生産に取り組んでいる。「グランパドーム」の施設製造・販売に加え、リーフレタスをはじめとする農産物及び同加工品(カット野菜)の生産・販売事業も手掛けており、国内外において新たな農業ビジネスモデルとして注目されている。同社は、国内においては、園芸農業の技術や経営を担う人材育成を通じて安定した農業経営体を構築すること、また、海外にむけては日本発の農業モデルを輸出産業にすることを目指している。

 今回の出資により、カゴメが生鮮トマト事業において確立してきた大規模施設園芸の栽培技術とグランパのノウハウを融合し、日本における農業の成長産業化を目指す。

 両社が持つ栽培技術の情報を共有することで、ドームでの栽培期間の短縮、環境制御高度化による単位収量の増加、生育品目の拡大等を進め、生産野菜の原価低減を目指すとともに売上の拡大を図る。また、カゴメが持つ需給調整機能の活用可能性を検証し、効率的な受発注の仕組みを作ることで販売ロスの削減につなげる。

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