【アナリストの眼】作業関連用品大手のワークマン、2Qが計画上回る好調、指標割安

2012年11月6日 10:33

印刷

記事提供元:日本インタビュ新聞社

<業績&株価分析>

  ワークマン <7564> (JQS)は、ワーキングウェアや作業関連用品などの大型専門店チェーンをFC中心に展開している。11月2日に今期(13年3月期)第2四半期累計(4~9月期・2Q)業績(非連結)を発表した。

  第2四半期累計は、営業総収入が前期比2.8%増、営業利益が同10.6%増、経常利益が同10.2%増、純利益が同14.6%増の増収増益となり、期初時点の計画を上回った。猛暑・残暑の影響で8~9月が伸び悩んだため、チェーン全店売上高(同5.6%増)と既存店売上高(同3.5%増)は計画をやや下回ったが、FC店比率の上昇や荒利益率の上昇などが寄与した。9月末時点の店舗数はFC568店舗、直営130店舗の合計698店舗(3月末比12店舗増)となった。

  通期ついては前回の会社予想を据え置き、営業総収入が前期比2.7%増、営業利益が同8.0%増、経常利益が同7.3%増、純利益が同11.7%増、チェーン全店売上高が同6.0%増、既存店売上高が同3.8%増としている。通期会社予想に対する第2四半期累計の進捗率は、営業総収入が47.1%、営業利益が43.1%、経常利益が43.9%、純利益が42.0%、チェーン全店売上高が46.3%である。やや低水準だが、下期の新規出店や単価の高い冬物衣料が寄与することを考慮すれば達成は可能だろう。月次売上高(FC店と直営店の合計、前年同期比、速報値)を見ると、12年10月は全店が102.0%、既存店が99.9%、4月~10月累計は全店が105.0%、既存店が102.9%と概ね好調に推移している。

  株価の動きを見ると、7月下旬以降は2000円近辺の安値圏で推移している。10月22日には1956円を付けて7月26日の年初来安値1945円に接近する場面もあった。また決算発表明けの5日には前日比14円安まで売られる場面があった。進捗率の低さが嫌気された可能性があるだろう。ただし終値では前日比プラス圏に切り返している。5日の終値1998円を指標面で見ると、今期予想PER(会社予想のEPS241円15銭で算出)は8~9倍近辺、今期予想配当利回り(会社予想の年間65円で算出)は3%台、実績PBR(前期実績のBPS1571円97銭で算出)は1.2倍台となる。

  日足チャートで見ると25日移動平均線を挟むレンジでモミ合い、週足チャートで見ると13週移動平均線が抵抗線の形で調整局面だが、概ね2000円近辺で下値を固めつつあるようだ。指標面には割安感があり、今期好業績見通しに再評価の余地があるだろう。反発のタイミングが接近しているようだ。(本紙・シニアアナリスト水田雅展)(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)

【関連記事・情報】
【編集長の視点】フォスター電機5連騰、3月期を再上方修正でV字回復鮮明に(2012/11/05)
【株式評論家の視点】アンリツ:株価に人気化の芽、携帯電話高速化背景に業績拡大期待(2012/11/05)
急騰銘柄を徹底予想する日刊株式投資情報新聞(メルマガ無料)好評!会員が急増中(2012/07/20)
プロの記者が急騰銘柄を徹底予想!日刊株式投資情報新聞(無料)メルマガ登録受付中!(2012/07/20)

※この記事は日本インタビュ新聞社=Media-IRより提供を受けて配信しています。

関連記事