[仕事術]睡眠不足は生産性の敵

2012年5月14日 17:56

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多くの人にとっては、オフタイムの睡眠不足が生産性に大きな影響を与えます。睡眠が不足すると、長い時間ぼーっとしてしまったり、仕事に集中しにくくなったり、さらには居眠りさえ引き起こしてしまいます。

多くの人にとっては、オフタイムの睡眠不足が生産性に大きな影響を与えます。睡眠が不足すると、長い時間ぼーっとしてしまったり、仕事に集中しにくくなったり、さらには居眠りさえ引き起こしてしまいます。[写真拡大]

 事務職の人にとって、生産性にもっとも悪影響を与えるのはインターネットです。仕事に無関係のメールやソーシャルネットワーキングをしたり、ぼんやりとネットサーフィンをしてしまうからです。他にも、聞き手に少しの間も与えないとりわけおしゃべりな同僚も生産性に弊害をもたらします。

 しかし、多くの人にとっては、結局オフタイムの睡眠不足が問題になります。その結果、長い時間ぼーっとしてしまったり、仕事に集中しにくくなったり、さらには居眠りさえ引き起こしてしまいます。オフィスの外での行動が中での生産性に影響を及ぼす例はほんのわずかですが、十分な睡眠を取らないとそうなるのです。

 米国の国立睡眠財団(National Sleep Foundation)によると、睡眠不足は様々な健康や行動に関する問題に関連があるだけでなく、生産性の減少にもつながりがあります。 実際、財団が2008年に行った調査では、回答者のうち29%が過去一ヶ月の間に職場で居眠りをしてしまったり、とても眠くなったりしたと答えた一方、12%が同時期に眠気や睡眠障害で仕事に遅れたことがあると回答したことが明らかになりました。

 それでは、なぜ十分な睡眠を取らない人がいるのでしょうか。財団が理由として挙げるのは、人は年を取ればとるほど必要な睡眠が少なくなるという定説です。しかし実のところ、平均的な人は大人になっても7~9時間の睡眠を必要とします。もう一つの通説は、寝る時間が少なければ少ないほどたくさんのことができるからというものです。しかし実際は、一晩ぐっすり寝たあとのほうが、新しい情報を学んだり覚えたりする能力が高くなるのです。

 その上、アメリカ優良寝具評議会(Better Sleep Council)による調査で、睡眠不足は仕事の質や正確さ、明晰な思考力や判断力、さらには細かいけれども重要なことに関する記憶に悪影響を及ぼしうることも明らかになったのですから、なおさらです。これらはすべて職場での生産性に直接影響するものばかりです。

 それでは、夜ぐっすり眠れる実践的な方法とは何でしょうか。いくつか方法をご紹介します。

■寝室にテレビやノートパソコンを持ち込まない
寝室は穏やかで静かな場所だと考える必要があり、仕事や娯楽、ソーシャルネットワーキングといった目が覚める活動とは関連付けないようにしましょう。

■ちょっと調べて質の良いマットレスを購入する
身を入れて良質のマットレスを買おうとするのは、すでにマットレスを持っている場合は特に難しいことです。しかし、夜の睡眠の質を上げることに関心があるのなら、投資を考えるべき事柄です。

■夜遅くにはカフェインや甘い物を取らないようにする
こうした飲食物は人の睡眠パターンを乱すことが証明されています。

■できたら毎晩同じ時刻に布団に入る
24時間周期のリズムは、寝る時間に左右されるからです。

※この記事はKey Organization Systems提供の記事を財経新聞が日本向けに翻訳・編集したものです。

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