エルピーダ、世界初25nmプロセス4GビットDDR3 SDRAMの開発を完了

2011年9月22日 19:22

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25nmプロセス4GビットDDR3 SDRAM(画像提供:エルピーダメモリ)

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 エルピーダメモリは22日、25nm(ナノメートル)プロセスを採用した4G(ギガ)ビットDDR3 SDRAMの開発を完了したと発表した。同製品の容量は、4GビットのDRAMで、世界最小のチップサイズを実現している。

 4GビットDDR3 SDRAMは、半導体メモリのDRAMとして最先端である回路線幅25nmプロセスの超微細加工技術を用いており、同社が世界に先駆け開発した25nmプロセス2GビットDDR3 SDRAM(2011年5月発表)の倍容量となる4Gビット製品になる。また、同社30nmプロセス4GビットDDR3 SDRAMに比べ、ウェハ1枚あたりのチップ取得数量は約45%増加するため、低コストでの生産に貢献する。

 新製品の特長は、同社30nmプロセス製品に比べ、動作電流は25~30%、待機電流は30~50%低減した上で、業界最高水準のデータ転送速度を実現した点。

 DRAMは、パソコンや携帯電話などの情報処理に不可欠なワーキングメモリ。近年は、音楽、写真、映像など大容量のデータを瞬時にやりとりするニーズが爆発的に増えており、DRAMには、データの高速処理性能アップと消費電力削減の両立が求められている。

 新製品は、パソコンのほか、情報処理を大規模に行うデータセンターなどで使われる各種サーバに搭載される見込み。さらに、タブレット端末、UltraBook(超薄型ノートPC)にも、順次、採用される見通し。

 25nmプロセス4GビットDDR3 SDRAMは、サンプル出荷、量産開始とも今年12月からを予定している。

 「DRAMの設計・開発・生産・販売事業を手がける当社は、最新技術を用いた大容量かつ低消費電力のDRAMを引き続き開発し、メモリソリューションのリーディングカンパニーの1社として、今後も最先端の製品を提供していく」と同社はコメントしている。

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