注目集めるミドリムシ!続々と大量培養に乗り出す企業=犬丸正寛

2010年9月29日 09:55

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記事提供元:日本インタビュ新聞社

ミドリムシは学名を「ユーグレナ」といい、水田などの淡水に生息する。体長は30ミクロン~50ミクロンで尻尾のような鞭毛(べんもう)を動かして運動する一方、葉緑素を持ち光合成を行う。地球上で唯一の動物と植物の中間的微生物である。

ミドリムシは学名を「ユーグレナ」といい、水田などの淡水に生息する。体長は30ミクロン~50ミクロンで尻尾のような鞭毛(べんもう)を動かして運動する一方、葉緑素を持ち光合成を行う。地球上で唯一の動物と植物の中間的微生物である。[写真拡大]

  ミドリムシは学名を「ユーグレナ」といい、水田などの淡水に生息する。体長は30ミクロン~50ミクロンで尻尾のような鞭毛(べんもう)を動かして運動する一方、葉緑素を持ち光合成を行う。地球上で唯一の動物と植物の中間的微生物である。

  原生動物でありながら光合成をするミドリムシは二酸化炭素の固定効率が高いだけでなく、人間に必要な栄養素のほとんどを作り出せる微生物として脚光を浴びている。今般、東京のベンチャー企業である株式会社ユーグレナは、JX日鉱日石エネルギー、日立プラントテクノロジー、伊藤忠商事、日本コルマー等との資本提携を経て大量培養に乗り出した。

  ミドリムシが行う光合成は、二酸化炭素を炭水化物等に固定し酸素を作り出す効率が優れており、数値的には、光合成によるCO2の固定効率として、イネが0.7%、トウモロコシが1.5%に対し、ミドリムシは30%と驚くべき数値を示すことから、製鉄所や火力発電所などから発生する二酸化炭素の排出削減への活用が期待される。

  実用化に向け、同社は大量培養を実現するため、日差しが強く、高温というミドリムシの生育環境にあった場所として、沖縄・石垣島にクロレラ培養用のプールを改造して本格的な生産に着手し、平成17年12月に世界初の大量培養に成功。今は改良が進み、新たにつくった大型培養槽で生産している。

  またミドリムシは、太陽光と水と二酸化炭素だけでも成育することからバイオ燃料分野や飼料分野においても研究を進めるとともに、食品分野では、ミドリムシが持つ特性のひとつである必須アミノ酸や必須脂肪酸、ビタミン、ミネラルなど人間に必要とされる59種類の栄養素を活かし、日本コルマー社と栄養補助食品や化粧品として商品化している。日本の英知を集めた環境及び食糧危機関連の未公開企業として、将来が楽しみである。(執筆者:犬丸正寛 株式評論家・日本インタビュ新聞社代表)

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